【コースタイム】 ２３日 　新川崎22/20：10⇒大釜温泉5:00〜5:35→蟹場5:55→下降点6:30→大石沢出合10:00→葛根田川本谷10:30→中の又沢出合11:45〜12:50→滝の又沢出合(ＢＰ)14:00 ２４日 　滝の又沢出合(ＢＰ)6:20→北の又沢左俣→八瀬森9:15→八瀬森避難小屋9:30〜9:45→関東沢11:00→大深沢(ＢＰ)12:10〜13:15→ナイヤガラの滝15:00→三俣15:30→大深沢(ＢＰ)14:30 ２５日 　大深沢(ＢＰ)6:30→関東沢→八瀬森避難小屋8:40〜9:00→曲崎山10:00→大沢森11:00→大白森避難小屋12:00〜12:40→大白森13:10→鶴の湯分岐15:00→蟹場15:40→大釜温泉16:00 ２６日　大釜温泉7:00⇒東川口15:50⇒新川崎

２３日 　前夜より車で走りつづけ、ようやく大釜温泉に到着。朝食を摂り出発。長い階段の道を順調に高度を上げる。湿原が現れるとすぐに蟹場に着く。 　稜線を左に３０分ぐらい歩いたところから金堀沢支流を下降する。急な岩溝をしばらく下降すると金堀沢に出る。戸繁沢に合流すると滑の続くきれいな渓相となる。 　大石沢出合を過ぎゴルジュを通過すると葛根田川本流に出合う。いよいよ葛根田川の遡行。渓は緩やかにカーブし、滑と瀞の連続、とてもきれいなところだ。滝を懸けて出合う沼ノ沢を過ぎるとすぐに中の又沢出合、ソーメンを茹でて昼食とする。 　なおも本流を行くと、堂々とした葛根田大滝と出合う。直登は無理そうなので右から高捲く。落口付近にウルイの群落を見つけ採取、ちょっと堅そうだ。ゴーロの中をしばらく行くと滝の又沢出合となり、今日はここに泊まることにする。 　滝の又沢出合の滝を見に行った帰りにヤマウドを採取、今晩のおかずとする。 　暮れなずむ緑の渓、焚き火の煙が川面に沿って流れ、祝宴のアルコールが心地よく身体に染み込んでいく。 ２４日 　お世話になったビバーク地をきれいに片付け出発。本谷は滝の又沢のようだが、私たちは八瀬森に直接あがるために北の又沢左俣に入る。 　出合から小滝が連続する。しばらく高度を上げると沢は穏やかな流れとなり二俣となる。左俣に入る。沢は源頭の様相を見せはじめいくつにも分かれていく。 　本流を選びながら遡行を続けると１０ｍ位の滝に行く手を阻まれる。左のルンゼ状の沢に入り、岩溝状をしばらく登ると支尾根に出る。２０分ぐらいの藪漕ぎで八瀬森頂上付近に出る。八瀬森避難小屋までは一投足。 　八瀬森湿原にはニッコウキスゲ、コバイケイソウ、コオニユリ、サワギボウシなどが咲いている。湿原から関東沢支流に下降する。この沢も滑滝が続ききれいな沢である。関東沢本流に出合い、なおも下降を続けると大深沢に出合う。今日はここにテントを張ることにする。 　テントを張り薪を集めた後、大深沢の遡行開始。しばらくはゴーロが続くが、１０ｍ位の滝を越えると渓相は一変し、滑の連続となる。やがて正面にナイヤガラの滝がお目見えする。直登でびしょぬれになる。 　滝上は滑が渓いっぱいに広がり全員で感嘆の声をあげる。美しい滑の連続する沢をさらに上流に向かうとすぐに三俣となる。本流の北ノ又沢の滑滝を楽しみながらしばらく登ると滑も終わりを告げる。ここで遡行を終了してＢＰに帰ることにする。 　夕方から降り始めた雨もすぐに止み、満天の星と月明かりが明日の好天を約束してくれた。 ２５日 　台風７号が近づいているようなので、一気に大釜温泉まで下山する。 　関東沢を遡行し、八瀬森避難小屋をめざす。小屋で沢支度を解き、長い縦走に入っていく。八瀬森を越え、アップダウンをしばらく続けると曲崎山の急登となる。頂上まで一気に登る。頂上付近にはゴゼンタチバナがたくさん咲いていた。 　大沢森を越え、大白森避難小屋で昼食とする。大白森湿原にはキンコウカ、トキソウ、ワタスゲ、ニッコウキスゲなどが私たちをむかえてくれた。大白森の広大な湿原を横切り、小白森に向かう。この辺からゴミが目立つようになる。筍採り人が残していくようだ。残念である。 　鶴の湯分岐を過ぎ、蟹場から大釜温泉に着いたのはもう夕方になっていた。 　大釜温泉上でテントを張る。関東地方に大きな地震があったことを知った。 ２６日 　朝、孫六温泉と黒湯を見物し、帰ることにする。台風７号は関東地方直撃の様相を呈している。台風に向かって一路走る。